まったり叫ぶ桃の実

桃が1日の終わりに、その日思ったことを綴ります。口調が定まらないのもご愛敬

織田作之助『夫婦善哉』『六白金星』『木の都』『アド・バルーン』読了

※一周しかしてない&読んでから時間経って思い出しながら書いてる部分が多いです。

 

 

文劇6がおださっくんメインだし、そろそろ読むか〜とひとまず織田作之助短編集に手を伸ばした。

 

結果……文アルにいる無頼4人の中で一番読みやすいかもしれん説が濃厚になった。

といってもおそらくこの短編集が私が今まで読んだ中で一番発行が新しいっぽいし、安吾作品はまだ触りしか読めてない+壇・太宰の読んだ作品と違ってこの短編集は親切なことにフリガナ多めで読めない度にGoogleを開くという行動をせずにすんだ影響はかなりデカいと思われるけども。笑

 

 

織田作之助は大阪愛に溢れた作品を書く人とは聞いていたが、予想の何倍も「大阪要素盛り盛りやで!(脳内再生:小野坂昌也)」みたいな濃さで驚いた。

 

特に『アド・ バルーン』は夜の街を歩き回ったり本人が放浪してるせいもあって、次から次へと地名が出て来て大阪の地理に詳しくない私は真剣に、当時の地図帳を誰かください……と何度思ったことか。

でもその困惑したイメージよりも、読み進めながら主人公と同じように未体験の夜の街、次々と変わっていく見慣れない景色、夜店の灯りの美しさへのドキドキのほうが強く印象としては残っている。きっと私が想像しているよりも主人公にはキラキラして見えたんだろうなぁ。

 

夫婦善哉

大阪に住む夫婦が支え合って仲睦まじく慎ましやかに幸せな日々を送る穏やかな作品だと思っていた。それなのに蓋を開ければ平穏から遠い妻の苦労が続く激しめな中身でイメージとの差が結構あった。

私が女だから妻寄りの心情で読んだのかもしれないけど、途中旦那の真意を妻に助言するおばちゃんに「それそれそれ!!おばちゃんナイス!!!」と頷きまくった。笑

加えて解説で知った夫婦が善哉を食べる結末を決めてから書き出したということには凄く納得させられた。読んでいるときは妻に対して「別れたら!?」と思う気持ちが強かったが、最後二人が一緒に善哉食べに行くシーンを読んだ後は「妻がそれで幸せならオーケーです」と言うしかなかった。外野がごめんね。

 

『木の都』

読んだ中で一番好きな作品!!!

心理描写と坂や店の情景描写が上手く混ざっていて、寂しさも優しさもぎゅっとされてて読後感がとても良かった。

青空文庫にもあるし朗読もあるのでみんな読んで!!!!このしんみりしてるけどあたたかい気持ちを味わって!!!!!

https://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card507.html

https://aozoraroudoku.jp/voice/rdp/rd471.html

 

ずっと下書きで放置になってた供養その1でした

 

文劇楽しみ〜双眼鏡なしだと眼鏡忘れて見えないの確定だが〜w