NHK BSプレミアムで『犬神家の一族』を観た。
前々から金田一耕助シリーズに興味があったのと、脚本が小林靖子さんで
「こりゃ面白いに違いない」と信じて放送を楽しみにしていた。
前後編を見て……面白かった!
家族と一緒に見ていたので犯人探当てをしながら見れたのも楽しめた一要因だと思う。
佐清・静馬の入れ替わりは分かったものの、母も絡んでるところまでは読みきれなかったけども。
それにしても最後の、佐清を疑って、それを考えすぎですよって返されて頭抱える金田一のシーン。
その可能性もあるよなぁ〜なるほど、と私は納得してしまった。モヤっとを残す凄くいい終わり方じゃん! と満足感をおまけしてもらった気分だった。
ところがこれ、どうやら原作にはない小林靖子のオリジナルシーンらしい。
おそろしや……。
(5月3日 追記)
横溝正史全集を少しだけ読める機会があったのでこの部分だけ原作を読んでみた。
この金田一が佐清を疑って問いかけるシーン、マジで原作に無くて震えた。
実は今回の放送を知ってから、
「せっかくなら他の金田一耕助シリーズの映像作品も観よう!」
と思い、AXNミステリーチャンネルとNHK BSプレミアムで運良く再放送に遭遇できたら観るように心掛けた。
ながらではあったが、NHKの2019年版『八つ墓村』と東映の1977年版『悪魔の手毬唄』を観ることができた。
私はこれまで横溝正史作品を読んだことがない。
金田一耕助シリーズの生みの親で日本を代表する推理作家の一人、一度筆折ったけどまた復活した事、坂口安吾が褒めてた事ぐらいしか知らない。
そんな私がこの3作を見て抱いた疑問が一つある。
横溝正史作品あるいは金田一耕助シリーズは犯人が自殺するのがお約束なのか?
個人的には各々理由や事情があるとはいえ、正当防衛とかじゃない限り、生きて人を殺したなら罪を償うべきだと思っている。
なので犯人が自ら死ぬオチがあまり好きではない。
もしかしたら運悪く犯人が自殺する作品ばかりを見てしまったのかもしれない。
映像化作品だから、改変されてるのかもしれない。
とは思いつつ、これが横溝作品のお決まりなのかどうかが気になっている。原作読むか、調べればいいだけの話ではあるけどね。